ベルトコンベアには乗りたくないね

article

今日も夏季休暇なので、午後から国立新美術館でやっているテート美術館展に行く。同僚が折に触れてこの展覧会の話をしていたので、知らず知らずのうちに興味を抱いていたらしい。

https://tate2023.exhn.jp/

平日の日中だというのに、かなりの人混み。入るのにもちょっと時間がかかる。外国人観光客らしき人も多い。

壁際に掛けられた絵を見ていくのだが、別に順路などないのに人の流れができていた。気に入った絵の前ではしっかり立ち止まって鑑賞したいのだが、なんとなく進まないといけないような気持ちになってしまうのが辛い。写真を撮るミッションを課せられている人も多い。まるでアトラクションみたいだ。

近い将来、美術館に順路を守る義務が設けられる想像をした。ベルトコンベアに乗って、等速度で機械的に絵を視界に収めていく。

また悪口を書いてしまったが、作品はどれも面白かった。とりわけ気に入ったのは、キャサリン・ヤースという人の「廊下」という写真作品。若干縦長の構図で、中央に向かって伸びていく廊下を映す。僕の好きな構図だ。写真自体には何かしらの加工がなされていて、遠近感が狂ったような感覚。

美術館の何が良いかって、あの空調とそこを流れる緩やかな時間だと思う。東京ど真ん中の特別展に、後者を期待するのは筋違いだと反省。

展覧会を出ると、文句なしの夕暮れ。美術館の近くにあったネオンサインの光るお店に心惹かれる。何のお店だっけ。ジャズバー、というにはちょっと派手すぎるような。それはともかく、一人でここに入る勇気はまだ持ち合わせていない。

article
ランダム記事
だいぶ充実した休日だったので、朝日記を書く時間が取れなかった。 と、最初から内容をまとめ始めているのは、今日もあまり時間がないからだ。いつもより数十分遅れて起床。前夜風呂に入り損ねたので、慌ててシャワーを浴びた。しかも今日はいつもより30分前に出社しなければならない。ご飯も炊いていないし、まったく生活のルーティーンが崩れてしまっている。 ↓昨日の日記。 9時半くらいに起きる。9時からベルクソンの読書会ということになっていたのだが、案の定寝坊をしてしまい、10時半くらいから開始。一年かけて読んできた『物質と記憶』が、あと20ページくらいで読み終わるところまできた。一文一文音読しながらじっくりと読み進めていたので、ついにここまできたかと思うと感慨深い。 午後は柄谷の『力と交換様式』の読書会。こちらも半年近く読んでいるのだが、いまだに議論の進め方がどうもよくわからない。段落単位での理解は容易いのに、それらが各章の中でどのような位置付けなのかが掴みにくい。もっと大きくいえば、全体を通してこの本がなんの本であるのか、端的に言葉を用意することが難しい。それは僕が柄谷に慣れていないからなのか、それともそもそもこの本の構成がそうなのか。 読書会を終えると、大学時代の友人が家に来るとのことなのでちょっと掃除。まあ過去に何度も僕の散らかった部屋を訪れたことがあるので、それほど気にすることはないのかもしれないが、仮にも僕は労働者だし、新居が既に散らかっていたという話を吹聴されるのも嬉しくないので、簡単に箒でフローリングを履き、クイックルワイパーで拭き掃除を行う。 友人がやってくると、一時間くらい部屋でグダグダとする。急に寒くなったので、慌てて購入した電気ストーブはまだ到着しておらず、泣く泣くエアコンで暖房をつける。 近くのもつ鍋屋に。出来立てほやほや、というよりプレオープンらしいその店は、まだGoogleマップにも載っていないのだが、結構美味しかった。また誰か行きましょう。
山口宗忠|Yamaguchi Munetada

コメント

タイトルとURLをコピーしました