器具の(厳密に)正しい使い方

article

もずくスープを飲もうと思い、先日買った電気ケトルでお湯を沸かす。

こんなところまで金かけても仕方ねえよな、と思ってAmazonで安そうなものを適当に選んだ。値段相応の軽さというか薄っぺらさがあるし、前に使っていたT-falのやつと比べると沸くまでに時間がかかるのだが、最低限の機能は果たしているので問題はない。

とはいえこの商品を選んだ理由はあって、それは注ぎ口が細いこと。僕がお湯を沸かす理由の大半はコーヒーを淹れることだが、一般的なケトルからドボドボと注ぐのは品がないし、新しくドリップポットを調達するのも勿体無い(学生時代は持っていたが、おそらく前の住居に置いてきた)。それに電気ケトルからわざわざもう一つの器具を通過するのは洗練された動きとは言い難い。これならば沸かして即ドリッパーに注ぐことができるから、というわけだ。

使ってみると実際便利で、生活の中から一つの動作が消えるだけで、一日が少し長くなったような気がして嬉しい。ミニマリストは、こうした感覚に喜びを見出しているのだろうか。

しかし購入時に使い方を具体的に想像してしまったせいか、コーヒーを淹れる以外の用途で使おうとすると、どこか違和感というか、「間違っている」という感覚を強く覚えてしまう。たとえていうなら、ドライヤーで暖をとっているような感じ。このケトルは、もずくスープのための器具ではない。

そんなことを思ったが、でもお湯を沸かすにはこれを用いるのが簡便だから、結局この湯沸かし機を用いる。generalとspecialの違いというのは、生活器具の中にも確かにあるのだなあ、と考えたりする。じゃあどっちを買うべきなんだと聞かれても困ってしまうのだが。


コーヒー周りの器具の名前がどうも覚えられず、いちいち調べていた。ここ数年、コーヒーサーバー、と聞いてもそれが何なのか即座にはわからない。

うっかりキンミヤ焼酎を買ってしまい、シークワーサーサワーを作って飲んでしまった。昔たまに作っていたけれど、やっぱり美味しい。

article
ランダム記事
仕事から帰るとすぐにたまった洗濯物をまとめ、近くのコインランドリーに向かう。洗い終わるまでの一時間で、賞味期限の近いタコを調理する。 ニンニクと唐辛子をオリーブオイルで炒め、玉ねぎを入れてさっと加熱。そこにぶつ切りにしたタコを入れて、トマト缶を流し込む。なぜか家にあるオリーブなんかも放り込んで、30分ほど弱火でコトコト煮ていく。 洗濯物と煮込み料理が作り出した二重の空白を、何で埋めるべきかと考える。しかしこの答えはほとんど自明だ。とっととシャワーを浴びてしまおう。そうして一日のノルマを綺麗さっぱり終えてしまうのだ。 自分でも驚くくらい無駄な時間がない。分刻みのスケジュールで行動するキャラクターがいたよな、と小学生の頃に読んだブラック・ジャックの記憶を引っ張り出し、そこで出てくる成金実業家と自分を重ね合わせる。僕はやはりできるやつだな、とほくそ笑みながら、狭い風呂場で髪を洗う。 バスタオルがない。 髪を泡立てている手が止まる。バスタオルがない。ただの一枚も、身体を拭くためのタオルが存在しない。 数百メートル先の無駄に綺麗なコインランドリーの中で、今頃そいつは暖かい風を浴びてぬくぬくと乾いている。しかしお前がカラッと乾燥させてもらえるのは、僕を拭くというお仕事があるからだ。その仕事を放棄して、お前だけがフワフワになってどうする。そのフワフワは、僕を拭くための柔らかさでしかないのだ。 などと憤るが、濡れタオルを何度も絞りながら身体を拭き、ハンカチみたいな小さな布切れで凍えながら水気を取るだけしかできない。いつもより二倍くらい時間をかけて、ドライヤーで髪を乾かす。 何だか一日中が忙しなかったので疲れてしまい、映画を見ている途中で23時くらいに眠り込む。結局タコは硬いまま。
山口宗忠|Yamaguchi Munetada

コメント

タイトルとURLをコピーしました