イケメン&バー

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午前中に鈴木清順の『ツィゴイネルワイゼン』を見て、夕方からキネカ大森に『ゴーストワールド』を見にいく。

なんやかんやで初めて訪れる。西友やブックオフが入った施設の五階にあり、フィットネスクラブや自習スペースのあるフロアの一角を占めているのが面白い。娯楽の在り方として、それらは決して相容れない感じがする。

映画はとにかく前半が良かった。パンクロックに合わせて頭を振るイーニドの乱れた髪型が最高。

ただ後半になるにつれ、出たとこ勝負というか、視点人物がコロコロと変わる中でよくあるすれ違いのコメディみたいになっていくのはどうなんだろう、と思う。あとはラスト。ちょっと象徴的な意味に溢れすぎているような感じもした。

夜にも一本映画を見た。『1987、ある闘いの真実』という韓国映画。情報の出し入れが抜群に上手く、ちょっとこれは敵わんなあという気持ちになる。誰が敵わんのかはよくわからない。


そういえば映画館からの帰り道、夜の大森を歩いていると「イケメン&バル」と書かれた看板を見つけた。まあそういうお店は巷に溢れているだろうが、それをこういう直接的な表現で書くのは珍しいなと思う。しかしよく見ると「イタメシ&バー」であった。

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朝、コーヒーを淹れて専用の水筒に注ぎ入れ、それをちびちびと飲みながら日記を書いたり作業をしたりする。いつもよりだいぶ早く起きたので色々と進んで嬉しい。 しかしどうもおかしい。コーヒーを一口飲むたびに、ポタポタと雫になってその液体が落ちていく。幸い真っ白なTシャツを着ていたわけではなかったので大きな損害こそ出なかったが、そんなに口元が緩んでいるのかと自分の幼児性を疑ったりする。僕には見えない水の流れがワジのように連なっているのかと考えて、水筒をざっと拭いてみるも、やはり飲むたびにコーヒーがこぼれ落ちていく。 二十滴ばかりコーヒーを無駄にしてようやく気がついたのは、水筒の先にあるゴム部分が緩んでいるということ。本体とその先端の間にできた隙間が、僕の唇と水筒の設置面の手前でコーヒーを排出するようになっている。ネジを締めるようにしてそのゴム部分を水筒にくっつけると、もうコーヒーはこぼれてこない。幼児ならば気づかなかったはずの問題を解決する僕は優れて大人である。
山口宗忠|Yamaguchi Munetada

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