ちゃんとした勉強

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新しく出た美学の入門書を数日前に読み終えた。

著者はバウムガルテンに関する著作で博士論文を書いた、井奥陽子さん。市民講座の講義をもとにした新書とあって、語り口も柔らかでとても読みやすい。

本書を通して一貫しているのが、美学にまつわる様々な概念が成立する過程を、「AからBへの移行」として捉えている点だ。一つ例を挙げれば、芸術家という概念は「職人から天才」へとその力点が転換したものとされる。芸術家=天才という定式が当たり前になっている現代という時代は、この思想史的な流れを意識することで相対化される。


この本を含め、美学にまつわる入門書を三冊くらい読んでみようと思っている。そのまとめも一つの記事にして公開したい。

しかしこの本にバウムガルテンの名が全く出てこないのにはびっくりした。ど専門を外した、ストイックな著述。なかなか興味深いですね。

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部外者であること 一週間ばかり日記を書いてみました。どうやら僕の書く内容はどれも似通っているような気がします。どんな出来事に対しても、僕の感じ方には一定の傾きがあるような感じです。 いつも部外者であるような気がする。 思えば昔からそうでした。小学校のクラスでも、野球のチームでも、大学のクラスでも職場でも、どこにいたって僕はいつも中心から少し距離を置いた場所で、そこはかとない孤独を感じている。自分はこの集団の主流じゃないことがわかっている。そんな思いを常に抱いてきました。 僕は少しばかりややこしい人間です。自分はどういった集団に属しているのか、その集団の中で自分はどのように位置づけられているのか、そしてその中でどういう風に自分のキャラクターを構築すべきなのか。そんなことばかり考えてきました。小さい頃に転校が多かったことも理由の一つかもしれません。 核のある日記を 昔からエッセイを読むのが好きです。試験前とか、しなければいけないことがあるときに読むエッセイは最高です。ちょっと背徳感を覚えたりもします。 とはいえ、もちろん好きなエッセイとそうでもないエッセイがあります。その違いは何なのだろうか。そんなことを考えていたとき、ふと思いついたのがみうらじゅんのエッセイでした。 マルチタレントであるみうらじゅんが、ちょっぴり猥褻な自分や知人の猥談を語るエッセイです。ほんとか? と思うこともあるのですが、これがまあ面白い。 まず書き出しが最高です。 人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 全部のエッセイが、この一文から始まります。この統一感! ほとんど『夢十夜』ばりの導入です。何よりも、エッセイ集がただの雑記に終わることなく、ちゃんとした核を持って成立している。 そこで思ったのです。ただの日記ばかり書いていても退屈だし、みうらじゅんが「エロエロ」を主題に文章を書くのなら、僕は「部外者であること」を主題に文章を書こう、と。そういうテーマで連載を持ったことにしよう、と。 そうして企画されたのが、この「部外者日記」です。締切に追われることに漠然とした憧れを持っていた僕は、とうとう自分を編集者兼ライターとして妄想することにしました。ちょっとイタいけれど、まあそれもそれでいいでしょう。 ずっと蚊帳の外にいた。 から書き出すエッセイ(?)を書いていくことにします。まあ普通の日記も書いていきますが……あら大変。
山口宗忠|Yamaguchi Munetada

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