歯軋りの予感

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ちょっと頭が痛い。カフェインを摂取していないせいかなと思い、コーヒーをがぶ飲みしたが、どうも治らない。眼精疲労かしら。目から顎にかけて、筋肉が凝り固まっている感じ。今晩は歯軋りの予感がする。

僕が歯軋り持ちであることを知ったのは、昨年寮で共同生活を営んでいたからだ。ある日同居人に指摘されて、そんなことあるもんか、と思った記憶がある。


渋谷に行った。街全体が平日午前八時の中央線みたいだった。スクランブル交差点で信号待ちをしていたら、近くを歩く同年代の男性三人組の話が耳に入る。

「アメリカはリセットされちゃうから」

なんの話なのだろう。僕の耳には夜の渋谷でその言葉が浮いて聞こえたが、彼らの会話は澱みなく続いていく。


今日も写真を撮り忘れたので、ちょっと前に訪れたテート美術館展の写真。言葉と写真がどんどんずれていく。一周差がつくまであと少し。よくわからないことを言ってしまった。

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電車に乗り込むとやけに熱く見つめ合う男女がいたので思わずたじろいでしまい、二人から少し離れた場所に陣をとって本を読む。 金曜日だから本当は映画でも見に行きたかったが、飲酒のせいか前夜はあまりぐっすりと眠れたわけでなく、上映中にうつらうつらする予感がしたのでそのまま帰ることを決める。まあそもそも今はWordPressの改修に熱中しているから、映画を見る気分ではないというのもある。 随分と楽しく(ゆっくりと)読んできた蓮實重彦の『夏目漱石論』だが、今日はなぜだか文章が頭に入ってこない。多分疲れているのだろう。数行読んだだけで読書を断念し、本をコートのポケットに突っ込むとチラチラと周囲を観察する。 視線を横に向けると、背の高い男性が斜め下に真っ直ぐに視線を向けている。その向かいには、男性の視線と一致する角度で斜め上を眺める女性の姿。両者の視線は全くブレることなく、ほとんど完全な直線を描いて空間に固定されている。 この二人は見つめあっているわけではなかった。たまたま向かい合った男女がスマホを眺める視線が一致したというだけなのだ。見下ろすようにしてスマホの画面に集中する男と、スマホを掲げてその画面を凝視する女性。何せ二人はお互いの目を見ているわけではないのだから、恥ずかしい思いなど抱くこともなく、ただ二台の精密機器を介して視線の一致が仮構されているにすぎない。 気が向いた人はこの日記をPCで見てください。面白いよ。
山口宗忠|Yamaguchi Munetada

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