(理想的には)写真のある生活

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何らかの引用と、それにまつわるエピソードを綴るエッセイを書いてみる。

くるりを聴きたい
言葉は転がり続け 思いの丈を通り越しうまく伝わるどころか 掛け違いのボタン 困ったな20歳の頃。志望する大学に合格せず、孤独を自分勝手に抱え込み、図書館で一人受験勉強をしていた時期があった。家族以外とは誰とも会話せず、Twitterを眺めて...

同僚がこの日記を読んでくれて、そうすることをおすすめしてくれたからだ。とはいえそれは日記という感じでもないから、ちょっと別枠を設けることにした。

タイトルは「不必要な引用」。本当は今日公開するつもりだったけど、思いのほか分量を書くことになりそうで、途中で断念。初回は堀江敏幸の『雪沼とその周辺』所収の「送り火」という作品について。


最近写真をサボりまくっている。生活の中に、写真を撮るという行為がなかなか定着しない。まあいいか。気がつけば日記は欠かせないものになったのだから、そんなに無理をしなくてもいずれ生活の中に写真が忍び込んでくるだろう。

京都タワーの比較。緑色は京都音博とのコラボレーションらしい。

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仕事に向かう電車に乗っていると、やけに格好いい六十歳くらいの男性が隣にやってくる。背が高く、短く刈り込んだ白髪は美しい。薄いオレンジ色のジャケットはパリッと仕立てられており、その中に来ている青いシャツも品が良い。 何よりも姿勢が良い。揺れる車内ではほとんどの人がバランスを崩しあたふたと安定感を失うのだが、彼だけは安定した地面に立っているかのように、微動だにすることなくまっすぐと立っている。 どんよりと暗い雰囲気の漂う車内において、この男性の存在感は傑出していた。隣にいる僕が少し緊張してしまうくらいだ。 最寄駅につくと、その男性も電車を降りる。男性は軽やかな手つきで内ポケットから小さな革小物を取り出し、読み取り口にタッチをする。突然小さな震えのような音が響き、ゲートは開かない。残金不足だったらしい。初めて見せたその男性のあたふたとした様子を横目に見つつ、僕は改札をくぐり抜けて仕事に向かう。
山口宗忠|Yamaguchi Munetada

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