眠ったはずなのに眠れない朝を迎える

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朝の4時半に目が覚めてしまう。窓から差し込む光は青く、夜の名残が部屋中を覆っている。

確かに前夜寝たのは23時くらいで、いつもより早く目覚めることを期待していたが、これはやりすぎだと思う。明らかに睡眠時間は足りていないが不思議と眠気はなく、朝のうちにやりたいこともたくさんあるし、このままベッドから起き上がってしまうのがいいかもしれない。

でもこんなことはあまりないので少し不安になる。冷静に自分を観察してみると頭はやはり重いような気がするし、どちらにせよ立ち上がるのは億劫だ。

今後の方針を決定できないままじりじりと時間だけが過ぎていき、ようやくもう一眠りすることを決意して目を閉じた時には窓の外は完全に朝を迎えている。あんまり眠くないなと思いながら無理やりこじ開けた夢はひたすらに長く、眠っていたのは二時間足らずなのに起きた時には一週間くらいの疲れがどっと押し寄せてきた。

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大学の頃の友人と上野でお酒を飲んだ。予想していた通りかなり混雑していて、十八時過ぎに行ったのだがメインの通りにあるお店はほとんどが満席で入れない。それでちょっと裏に行って適当な焼トン屋に入ると、そのお店がかなり良かった。 焼きたての串は香ばしくてお酒が進むし、サイドメニューにある牛すじのトマト煮込みはとろとろのビーフシチューのようで美味しい。ビールも安く、店員の接客もテキパキとしていて気持ちがいい。土曜夜の忙しさが、投げやりな「こなす」動作に堕することなく、部活のような爽やかさへと昇華している。飲食店が世の中で最も過酷な仕事であると信じて疑わないのだが、それがこうもエネルギッシュな運動として展開されるのはすごいと思う。なかなかこういう風に仕事をすることはできない。 なんの気無しに頼んだシーザーサラダに温泉卵のようなものが載っていて、ずっと考えてきた問題——ローストビーフを紹介する食レポで、さんざんその肉質やら加熱の仕方のこだわりを見せてきたのに、いざ実食という段になってその肉の上に乗った生卵を割る瞬間に焦点が当てられるとき覚えるような違和感——がふと思い出され、そのことについてあれこれと喋った記憶がある(サラダは美味しかった)。せっかくその料理の良さについてあれこれ述べてきたくせに、最終的に黄身トロが全てを持っていってしまうのはどうなのか。 それはラストシーンで主人公とヒロインがキスをして「はいこれで満足でしょ」と思わせてくる映画と似ている。それ以前がよかろうと悪かろうと、ちょっとロマンティックなラストがあれば観客は納得すると思われているのか。 そんなことなら食レポは生卵をご飯の上に乗せその黄身が割れる瞬間をカメラに収めれば十分だし、映画は延々とキスシーンだけを垂れ流していればいい。 まあこんなくだらない話を延々にした。かなり楽しかった。
山口宗忠|Yamaguchi Munetada

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