カード決済をする勇気

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昼ごはんにローソンで麻婆丼を購入。

職場にも電子レンジがあるのだが、普通のやつなので温めるのに時間がかかる。今日は列も並んでいないから、1600wの電子レンジで素早く熱々にしてもらおうと決める。

その間に会計。いつも通りクレジットカードを取り出し、差し込み口に入れようとすると、カードにWi-Fiのようなマークがあることに気がつく。最近新しくなったばかりで気がついていなかったのだが、タッチ決済用のマークと考えるのが妥当だろう。

「カードでお願いします」と告げてから数秒間、そのマークをじっと見て思案する。当たり前のごとくタッチをして、「それタッチ決済できないですね」と言われるのは恥ずかしい。とはいえ挑戦を先延ばしにして技術の進歩を享受しないのは、時代についていけなくなった老人との誹りを受けても仕方がない。

電子レンジに麻婆丼を入れ、再び僕に正体した店員が怪訝な表情で僕を見つめる。カードを持ったまま、しかめ面で固まっている男に不信感を抱いているのだろう。それに気配で察するに、僕の後ろには新しく一人の客が並んでいる。

大体恥ずかしいからなんだというのだ。会計がスムーズにいかなかったからといって、別にそれで僕のことを軽蔑する人間などいないはずだ。僕は勇気を出して、そのカードをカードリーダーの上にそっと置く。

一瞬で決済が終了した。そうして僕は新しい技術を自分のものにしたのである。購買意欲もマシマシである。


そういえば一緒にサラダチキンも買ったのだった。食べるのを忘れて職場の冷蔵庫に入ったまま。

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いつもより少し長く仕事をした。そういう日は喫茶店に寄らず本屋をぶらつくのが常になっているのだけれど、最近それで本ばかり買っていて出費がかさんでいるのでそのまま家に帰る。 マラマッドの短編集と、『ニューメディアの言語』を今は読んでいる。後者はもう一ヶ月近く読んでいて、ちょっと飽きてきたところ。中盤くらいになると、言葉が上滑りする時期が必ずやってくる。ちょうど今がそれ。あとは読書会で読んでいる『力と交換様式』と『物質と記憶』。ベルクソンはもう一年近く読んでいるのだけれど、なかなか進まない。別に焦る必要なんて何もないし、ゆっくり読むのに最適な本だからそれで構わないと思う。 異常エクセルを作る仕事をしている。結構楽しいのだが、あまり意味のない細部に時間を費やしている気もする。多分仕事ができる人間が見たら、もっと本質的なところに時間を使えと僕を叱るだろう。 同僚は僕のことを気取った文章を書くやつだと思っているらしい。これは悪口。まあその節はあるし、別に構いやしないけれど。それに気取った文章を書いている自覚はある。 鬱蒼と茂る森の中で、すべての倫理的判断を投げ捨て、昨晩あらたに生まれ変わったはずのラシーヌは、瘡蓋のように白い黴がべったりとまとわりついた朽木の背後に、枯れ葉が焦げるような匂いを嗅いだ。 一回生くらいに書いた怪文書の冒頭。ダウンロードフォルダの奥底で眠っていた。あまり記憶はない。厨二病にかかるのが、僕はだいぶ遅かったのだと思う。 洗濯は国民の義務ではない。 二日酔い小説に憧れていたらしい僕が書いた謎の一節。不健康怠惰に憧れる時期が、どうして二十歳前後で訪れるのか。 日記を書くのに困ったら、過去の怪文書を引っ張り出してこようかしら。結構ガチのマジで恥ずかしい文章が思いのほか沢山ある。 ちょっと疲れているので、一旦ゆっくりしよう。じゃないと日記も無意味な引き伸ばしばかりになってしまう。だって今日書いた内容ほとんど書いたもん、ここ二週間で。 ロシアに行った時、毎日のようにビールを飲んでいた。空き瓶を並べて楽しんでいた日を思い返す。
山口宗忠|Yamaguchi Munetada

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