緑色の(嫌な)夢

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今年に入ってから嫌な夢ばかり見ると同僚に言ったところ、最近見た夢の話をしてくれた。

会社の人たちでドライブに行く夢。最初は僕が運転しているのだが、気がつくと社長が運転席に座っている。なぜだか全員緑色の服を着ているのだという。

「緑色の服」という飛び跳ね方が面白い。ドライブといったら結局は「どこに行ったか」がその話題の中心になってくるはずなのに、それが脇に置かれて「服の色」というおよそドライブとは無関係な関心が設定される。連想をいくら続けても決して到達し得ないイメージにたどり着いてしまうその夢のありようは、まさしく夢というほかない。

嫌な夢を見るくせにそれを記憶できない僕からすると、そうした鮮明なイメージを保持しているのはなんて幸せなのだろうと思ってしまう。夢の中ですら、ある種の筋道がなければそのほとんどを忘却してしまうのは著しい機会損失であると感じる。

あ、嫌な夢という話だったな。嫌な夢。

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朝、通勤電車に乗っていると、僕の前に座っている30歳くらいの女性が「幸せってなんだろうね」と呟いた。独り言だったら面白いなと思ったがそういうわけもなく、他人のごとく彼女に目も向けずに押し黙っていた隣の女性が「なんだろうね」と応答し、その静かな会話は立ち消えになる。黙ったまま品川駅で電車から降りる二人の姿を見て、色々な想像を描いてみるが、すぐに電車は職場最寄りの駅に着いてしまい、そんなことがあったこともついの今まで忘れていた。
山口宗忠|Yamaguchi Munetada

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