花粉が飛んでいても外に出た方が良い

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リモートで仕事をしていると一日中部屋から出ることがないので、生活の中で何かに気がつく感度のようなものがほとんど極限まで低下してしまう感じがある。こうしていざ日記を書こうとパソコンを睨みつけてみても、昨日の記憶はひどくのっぺりとしていて、確かシャワーを浴びている際にあれこれ短い物語を夢想した気がするのだが、それも見たという記憶だけが残っている夢のように漠然とした記憶で、そんなの一日がまるで存在しなかったことと同じことだと虚しい気持ちになってしまう。

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起床時に感じる痛いくらいの寒さが突然和らぎ、花粉の季節が始まったことを意識せざるをえない。目は痒く、ずっと鼻詰まりだから喉がざらついていて気分が悪い。春は嫌いだ。「生暖かい」という若干の気持ち悪さを含んだ表現は、単に暖かくなったことを言祝ぐだけでないこの感情を的確に表してくれるような気がするが、それはただの穿った見方だろうか。
山口宗忠|Yamaguchi Munetada

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