七年ぶり

article

ポール・オースターの『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』を読み始めた。市井の人から物語を集め、それらを精選した掌編集だ。ラジオ番組での企画がもとで、「現実」に起こった「非現実」的なお話が集められている。

これがかなりいい。フィクションが作り出されるそのきっかけとなるようなエピソードたち。確か受験勉強をしていた頃に地元の本屋で買ったのだから、もう7年ほど本棚で眠っていたことになるのだが、もっと早く読んでおけばよかったと後悔している。日記も飽きてきたところがあるし、似たようなことが僕にできないかと考えたりもする。

article
ランダム記事
仕事終わりに友人と新宿武蔵野館で『エドワード・ヤンの恋愛時代』を見た。恥ずかしながら僕は今までエドワード・ヤンを見たことがなかったので、これが初めての鑑賞となる。 ロメールを三倍速でやってちょっと北野武ととんねるずを混ぜ込んだみたいな映画だった。その中に途方もなく美しいショットが入り込む、まあ奇妙と言えば奇妙な、しかしチャーミングな映画だった。 とはいえこれが日本映画だったらあまり好きになれなかったかもしれない。異常なほどデフォルメされたキャラクターは、母語で実写だとちょっときついかもとも思う。その点濱口竜介はすごい。母語でこれに近い感覚をもたらすのだから、やはり並大抵ではない。ただ、ここまでの密度でキャラクターを展開し、それを無理やり相関図的な関係性の中に落とし込むのは実写映画の限界を超えているとも思った。
山口宗忠|Yamaguchi Munetada

コメント

タイトルとURLをコピーしました