データベースへの欲望は記憶を軽視する

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夕方から外出し、近所の映画館で『哀れなるものたち』を見る。感想、というより社会であったり時代を介して何かを語りたいとの欲望を喚起するような作品で、そのせいか逆に何を言うべきか試されているような感じのする作品だった。

夜、気まぐれに3年くらい前に見た『チャイナタウン』を再見する。一つひとつのショットは記憶しているような気がするのに、その連鎖はおろか筋すら全く覚えていないなあと思っていながら鑑賞していたが、結局この映画の物語はどうにもよくわからない。この感じはチャンドラーの小説に似ている。


数年前からfilmarksに見た映画を記録しているのだが、「繰り返し見た」ことを記録できないのが不満。映画を見るという行為が、自分だけのデータベースを作り上げることに接近してしまうことへの恐れがある。データベースへの欲望は記憶を軽視する。「見た」という記録は残っても、結局のところその映画のほとんどは記憶から抹消されているのであって、じゃあここにあるリストは何のためのものなんだと訝しんでしまう。

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一ヶ月くらい前に中断していた脚本の続きを書こうとしているのだが、いささか時間が経っていてあまり入り込めずにいる。 停滞。まあこういうことはよくあることなのだけれど、ちょっと気分一新、ということで書き方を色々と変えてみようと思い立った。そこで何となくUlyssesというテキストエディタを導入してみる。この日記もUlyssesで書いている。 とはいえまだその利点がどこにあるのかはあまりわかっていない。ただ僕のmacはそろそろ限界に近く、ブラウザ上で文章を書いているとすぐに異常発熱して文字入力に支障をきたすようになっていたので、Ulyssesのサクサク感には満足している。ただのメモだとどうしてもあまりテンションが上がらないが、このUIはとても好き。文章を書きたいと思えるだけでも、まあ価値があるとは思う。 久しぶりに祖母の家に行った。いつも通り、美味しいお肉をご馳走してもらう。 祖母は一度喋ると口がとまらないタイプの人。話の一貫性みたいなものに価値を見出していない点は、僕と似ているような気もする。悪口みたいな噂話が多い。 「○○さんちの息子さん、△△大学なんだって。ほら、○○さんって東大でしょ。ねえ。頭の良さは似なかったんだねえ。あんまり顔が良くないところだけ似ちゃって」みたいな感じ。まあ実際はここまでひどいことは言っていない。それに祖母のことは好きなので、悪口を言っているみたいになるのは避けたい。 今日はその祖母の話の中に、ちょっと深刻な話があった。それをここで書くのは違うと思うので、書かない。物語の主題になるようなエピソード。
山口宗忠|Yamaguchi Munetada

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