感傷的でだめ

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勢いで来週の京都行きを決める。

京都を去ってから一年が経とうとしていて、帰省みたいな感覚で行くのもこれが最後になると思う。

昔から生活のモチベーションのほとんどが、どこどこに住んでみたいという欲求であった。それでようやく東京で一人暮らしをしてみて、じゃあ下北沢だとか、高円寺だとか、そういった街に憧れようとあれこれ手を尽くしてみたが、結局回り回って京都に憧れてしまったのだから、もう一度振り出しに戻る、みたいな感じがある。

ただこの一年は、憧れというよりもホームタウンのような感触で、市バスで出町柳に降り立つと、ああここが僕の居場所だ、とようやく息ができるような嬉しさがあった。でもそれも終わり。

来週以降、僕にとって京都という街は旅行先であり、いつか住んでみたい憧れの土地になる、はず。

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仕事終わりに友人と新宿武蔵野館で『エドワード・ヤンの恋愛時代』を見た。恥ずかしながら僕は今までエドワード・ヤンを見たことがなかったので、これが初めての鑑賞となる。 ロメールを三倍速でやってちょっと北野武ととんねるずを混ぜ込んだみたいな映画だった。その中に途方もなく美しいショットが入り込む、まあ奇妙と言えば奇妙な、しかしチャーミングな映画だった。 とはいえこれが日本映画だったらあまり好きになれなかったかもしれない。異常なほどデフォルメされたキャラクターは、母語で実写だとちょっときついかもとも思う。その点濱口竜介はすごい。母語でこれに近い感覚をもたらすのだから、やはり並大抵ではない。ただ、ここまでの密度でキャラクターを展開し、それを無理やり相関図的な関係性の中に落とし込むのは実写映画の限界を超えているとも思った。
山口宗忠|Yamaguchi Munetada

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