寒さに慣れる(ふりをする)

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仕事終わりには結構雪が降っていた。この冬にちゃんと目にした雪はこれが初めてだ。風も強く、ちょっとした吹雪だなと思ったが、「こんなもの雪が降ったうちには入らないよ」だとか「これで吹雪と思ってるとか笑える」とか言ってくる脳内の雪国人が馬鹿にする声が聞こえてくるので、駅から家に帰るまでの道中、シャリシャリと雪の混じった水たまりに足を突っ込もうとも意に介せず、いつもより背筋を伸ばして余裕綽々の表情を取り繕いながら大股で歩く。家に着くや否や浴槽にお湯を張り、それを待つ間ブルブルと震える僕の体を電気ストーブで温めていたら、どうにもその場から離れられなくなり、お湯が少し溢れ出してしまった。

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新居にはまだ洗濯機がないので、洗濯物がたまるたびにコインランドリーに行くことになる。 家から近くに小綺麗な店舗があり、越してから一週間ほど経った数日前に、ようやく初めてその店を訪れた。 店内は清潔感があり、好印象。洗濯乾燥も問題なく行えたし、その点に不満はない。しかし一点だけ、どうしても認められないことがある。 洗濯乾燥に千円もかかる。そのくせ紙幣をそのままを 突っ込むことができず、わざわざ洗濯機横の両替機を使う必要がある。 それに僕が洗おうと思った量は、料金プランの最小である。たしかに乾燥さえしなければ七百円だが、看板を見てもメインサービスは洗濯乾燥、つまり千円分のサービスなのである。 千円札を百円玉十枚に両替することで、「コインランドリー」の定義にかろうじて当てはまる、そんなことを許してなるものか。 とはいえタオルはフワフワ。
山口宗忠|Yamaguchi Munetada

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